法輪功と神韻を「撲滅する」新計画…流出した中国公安部文書で明らかに

法輪大法情報センターは新報告書『ソーシャルメディアの武器化 中国共産党による グローバルな法輪功「撲滅」新計画』(仮邦題)を発表(Falun Info)

法輪大法情報センターは新報告書『ソーシャルメディアの武器化 中国共産党による グローバルな法輪功「撲滅」新計画』(仮邦題)を発表(Falun Info)

法輪功と神韻を「撲滅する」新計画…流出した中国公安部文書で明らかに

中国共産党は法輪功を世界的に、特に米国において「撲滅」させるための前例のないキャンペーンを行っている。その標的は、法輪功を修煉する多くのアーティストを擁する、中国古典舞踊団体「神韻芸術団」に集中している。

この党の計画は、新たに流出した内部情報源や、党のプロパガンダの内容の分析結果で明らかになった。それによれば、法輪功を誹謗中傷するための偽情報を拡散するため、SNSのインフルエンサーを利用し、華僑など世界に散らばる党の代理人ネットワークを再び活用していることもわかった。

この詳細は、法輪大法情報センターが発表した報告書『ソーシャルメディアの武器化 中国共産党による世界的な法輪功「撲滅」新計画』(仮邦題)に記載されている。

報告書は、今年6月に開催された地方の公安部会議から流出した2つの情報と、7月に国営のシンクタンク、中国中信集団公司(CITIC)が発行した内部報告書等について詳述した。

それらによれば、中国共産党の治安組織には、法輪功への世界的な弾圧を加速させるといういまなお強い意図があることがわかった。さらに、あらゆる情報操作を通じて、法輪功と神韻へのグローバル世論を(ネガティブに)転じさせるための計画が存在することも明らかになった。

計画を実行する工作もあかされた。党が支援する複数のユーチューバーを通じたプロパガンダの拡散、法輪功と米国政府の間に不和を生じさせるための潜伏代理人の使用、さらには検索エンジン結果の操作、法輪功に関する中傷的な情報を西側の主流メディアに提供すること、などだ。

中国共産党政権は、法律、政治、世論など、多方面の手段を用いて米国政府を操作し、法輪功に対して否定的な行動を取るよう働きかけている。つまり、民主主義の自由を悪用して、党利を得ようとしている。

これらは、25年におよぶ法輪功弾圧の最新計画だ。海外に渡った法輪功学習者をなおも抑圧したり、中国人権問題の認知が高まる国際世論に変化をもたらしたりといった、対外工作の強化も浮き彫りとなった。

法輪大法情報センターのリーヴァイ・ブラウダ常務理事は次のように述べている。

「党の新たな計画では、西側民主主義国のなかで最も無防備なソーシャルメディアを活用しています。偽情報を巧妙にすることで、北京とのつながりを見えなくして、西側主流メディアにも浸透させているのです。これはまさに、中国共産党が米国人の思考を支配しようとする手段と同じなのです」

標的にされた 法輪功と神韻

中国共産党の弾圧は国境を越える。特に、神韻芸術団を抑圧するための、党の組織的な動きがある。

神韻とは、政権の迫害から逃れた国家一級のアーティストらによって設立された、古典芸術団だ。党が数十年にわたって破壊してきた伝統文化を描く。このほか、法輪功の迫害など現代における党の暴政を、舞台を通じて伝えている。

弾圧の前衛部隊は、SNSを利用している。党の代理人は2023年以来、神韻に関する虚偽の主張を拡散する、2人の中国出身のユーチューバーを利用している。

公安当局者からの流出文書によれば、今年6月「(2人のユーチューバーらを)全面的に支援するために、全省政府の資源を2人に与え、法輪功と戦わせる」よう指示していたことが発覚した。また、これらのコンテンツを拡散するため、「五毛党」アカウントを量産した。

当局者は、さらに「潜伏中の代理人を動員して」法輪功とそのコミュニティ内の内部対立を引き起こすよう命じていた。例えば、法輪功と米国政府の間に軋轢(あつれき)を生じさせるよう要求した。

法輪功と神韻を誹謗中傷するために長年使用されてきた、中国共産党のプロパガンダ拡散に加え、今回の計画は、米国内で法的影響を及ぼす可能性が最も高い虚偽の主張を広め、増幅させる目標も設定していることもわかった。

ブラウダ氏はこの新たな党の計画について語る。「西側諸国にいる私たち(法輪功の迫害に関する情報発信者)が集会、発言、認知することを阻止するため、SNSと主流メディアに働きかけて、急速に、なおかつ圧倒的な力で押さえ込もうとしています。さらには、仲違いを引き起こし、米国政府に不信感を植え付けようとしています。私たちの研究から最も懸念することは、こうしたことが(米国では)浸透しているということです」

法輪大法情報センターの研究者たちは、この数か月間で、ソーシャルメディアにおける偽装アカウントと誹謗中傷の増加を確認した。これには、神韻に関する露骨な虚偽情報の拡散もある。中国共産党の治安部隊が、これらのユーチューバーの動画を利用して、中国を訪れる海外の修煉者に対して、スパイになるよう勧誘した証拠もある。

国際的なアクション

米国政府は、法輪功など党の攻撃対象となっている人々を保護するため、今後起こりうる攻撃を抑止し、即時かつ積極的な措置を講じる必要がある。米国で活動している党関連のインフルエンサーや、代理人の活動に対する、徹底した調査が求められる。法輪功の代表者と主要な米国政府機関との間に、確かなコミュニケーションラインを確立することも、党の違法行為に迅速に対処するのに役立つだろう。

さらに、中国共産党を背景とした偽情報を検出し、消去するために、ユーチューブやXなどのソーシャルメディア・プラットフォームとの協力も必要だ。「法輪功保護法」によって、党と当局者への法的対処が可能となる。立法によって、これらの偽情報活動の加速を食い止め、党の攻撃から被害を被りうる人々の権利と自由を守ることができる。

完全な報告書は、こちら(現在は英文のみ、日本語訳作成中)をお読みいただけます。報告書の著者への取材や質問は、メールでお問い合わせください。

#偽情報 #インフルエンサー #スパイ #影響工作 #神韻 #公安部

原文 New Report: CCP Leaks Reveal Worldwide Disinformation Campaign to “Eliminate” Falun Gong and Shen Yun