法輪功の捉え方と個人の実践

法輪功のように洪大であると同時に繊細な教えを一概にまとめようとしても、不十分なものとなるでしょう。一人ひとりの法輪功の修煉者が、それぞれ異なった奥深い解釈に基づいて生活に生かしているので、どのように解説しても不適切になってしまいます。

公式ウェブサイト(www.falundafa.org)を参照されるようお勧めします。法輪功の正規の書籍、『法輪功』と『轉法輪』をオンラインで読んだり、ダウンロードしたりすることができます。

以上をご留意していただいた上で、法輪功の特徴を概括的にお伝えします。

宇宙は、基本的に「善」であるという前提を基本とします。最も基本的な要素、つまり宇宙の特性は、『真・善・忍』の三文字に要約されます。この特性は、あらゆる物質、生命に内在する本質だと言われています。

法輪功の書籍(法)を学び、生活の中で実践し、さらに身体を向上させる煉功を行うことで、本来の自分に立ち返り、目覚め、自分なりの悟りに従い、『真・善・忍』を修めていきます。個人が深淵に変化する過程は、真善忍と溶け合い宇宙と同化していくことにあります。

不幸、苦しみ、災難などの現象は、個々の生命の持つ業力が生み出したものであるという考え方が、この修煉の中心にあります。業力は物質であり、苦しむことで消去されていくものと理解されています。本人の信念が試されながら、業力は最終的に完全に消去され、修煉者は純粋な身体を得ることになります。

業力の消去の過程に、自分の執着に気付き、取り除く過程が含まれます。ある物事・目標にこだわり固執することは、心の均衡を失うことにも繋がります。執着心は人の欲望からきています。「真・善・忍」に照らし合わせ、自分を洪大にとらえ認識することで、真の純粋な自分の考えと執着・観念・欲望を見分けることができるようになります。

法輪功では、修煉の過程において「自分の内を見つめる」ことを重視します。執着や欲望を見分ける一つの手段です。苦境やいざこざに直面したとき、目の前に現れている難儀の原因は自分にあるのかもしれないと、自分の心の奥底にある不純な動機や執着などを探ります。つまり、他人は責めません。やっかいなことは、宇宙での正しいことや秩序からズレている自分の内面の現れに過ぎないと考えるのです。

宇宙に秩序があるのなら、すべての物事は偶然に生み出されたものではありません。高次元に存在する生命体が、慈悲深く私たちの取り巻く世界を作り、影響を与えていると、法輪功では見解しています。

中国の伝統思想にもありますが、身体は微細なエネルギーの受け皿です。心を修め、徳への認識が高まることで、このエネルギーが身体を向上させ変化させていきます。

法輪功の説く宇宙は、言葉で言い尽くせませんが、明確に統合されたものです。その中で個人が「善」に向かい、宇宙の特性である「真・善・忍」に円溶する可能性を秘めています。


法輪功(法輪大法)とは? 法輪功は、仏家功を基盤し、瞑想と4つの緩やかな気功を行い、道徳規範のある生活を実践します。1992年に中国で一般に紹介されましたが、そのルーツは数千年前にさかのぼります。中国では数千万人が修めており、世界90カ国以上でも広がっています。6分間の紹介ビデオを是非ご覧ください。