地方議員らが中国へ忠告

2023年9月5日、中国大使館前で「忠告書」を順に読み上げる議員ら。(提供:明慧日本)

2023年9月5日、中国大使館前で「忠告書」を順に読み上げる議員ら。(提供:明慧日本)

ドイツからのSOSメッセージを受けて

2023年、9月5日、東京の六本木にある中国大使館前で、今年5月に中国共産党当局(以下、中共)に不当に逮捕された法輪功修煉者・丁元徳さんの釈放を要求し、中共に対して法輪功への迫害を停止するよう要求する「忠告書」を読み上げた。

今回の行動は、中国で迫害されている両親の救出を国際的に呼びかけるドイツ・ベルリン在住の丁楽斌(ディン・ラビン)さんのキャンペーンに応じたもの。

2023年5月12日、山東省日照市に在住の父・丁元徳(ディン・ユアンデ)さんと母・馬瑞梅(マ・ルイメイ)さんは、法輪功学習者70名とともに違法逮捕された。外部からの圧力が功を成し、5月24日、馬瑞梅さんは保釈されたが、夫の丁元徳さんは、法輪功を修めているという理由だけで、7月20日正式に逮捕された。保釈された母親も厳重な監視下にあり、警官の嫌がらせを受けている。

日本からの支援に対して、ドイツ在住の丁楽斌さんは、「丸山先生を始め、議員先生の方々に深くお礼を申し上げます。私の家族からの感謝は表現し尽くせません。この素晴らしい行動は、世界の議員、人々がこの迫害を公に非難する際のモデルとなると同時に、中国共産党政権による “人権に対する迫害” を終わらせることにつながります」と語っている。

今回の活動のために作成された日本語とドイツ語のポスター

以下は、「忠告書」の全文:

忠告書

「法輪功迫害を追跡調査する国際組織(WOIPFG)」の調査によると、令和5年5月、中華人民共和国山東省日照市 前書記の張恵(ジャン・フイ)氏と日照市公安局長の李剛(リ・ガン)氏、日照市五蓮県公安局長の厲江(リ・ジアン)氏の関与により、山東省日照市において法輪功学習者約70名以上が違法に逮捕された。

その時、丁元徳(ディン・ユアンデ)さんと妻の馬瑞梅(マ・ルイメイ)さんも違法に逮捕された。後日、馬瑞梅(マ・ ルイメイ)さんは「保釈」されたが、法輪功迫害開始24 年目にあたる7 月20 日、日照市東港区警察署は、丁元徳(ディン・ユアンデ)さんの逮捕状を正式に発行した。6月13日以降、丁元徳(ディン・ユアンデ)さんは日照市看守所に拘禁されており、家族は元徳(ユアンデ)さんに会うことが許されていない。

 日照市 前書記の張恵氏は、中国のウェブサイト上のプロフィールによると、日照市軍分区第一党 党委員会書記も兼任していた。張恵(ジャン・フイ)氏の軍とのつながりから、ドイツに住む息子の丁楽斌(ディン・ラビン)さんは、両親が行方不明になった時、拷問だけでなく、生体臓器収奪の犠牲者になる可能性を深く懸念した。

ドイツの丁楽斌(ディン・ラビン)さんは、ここ4ヶ月間、中国共産党による中国本土での自分の父親や学習者への迫害を止めるよう、国際社会に呼びかけている。

カナダの人権弁護士デービッド・マタス氏らの調査により、中国で監禁された法輪功学習者から臓器収奪が行われ、年間6万から10万件の違法な臓器移植が行われていることが明らかになった。

また、旧ユーゴスラビアの国際戦犯法廷でスロボダン・ミロシェヴィッチ元セルビア大統領の起訴を率いたジェフリー・ナイス卿を判事団長として、英国ロンドンで開かれた「中国(臓器収奪)法廷」は、「中国において臓器移植のために無実の囚人が殺害されることが続いており、その主な犠牲者は法輪功学習者である」とし、中国は法輪功学習者及びウイグル人に対して、「人道に対する罪」を犯していると結論付けている。

さらに、国連特別報告者と専門家が、法輪功学習者、ウイグル人、チベット人、イスラム教徒、キリスト教徒を含む中国で拘束されている少数派からの臓器狩りに非常に危機感を募らせていると声明を発表し、昨年8月末には、バチェレ国連人権高等弁務官が中国・新疆で「深刻な人権侵害があった」と報告した。これらの事実を踏まえ、中国政府に次のことを強く求める。

被害者の大半を占める法輪功学習者、また、キリスト教徒やイスラム教徒、そして、ウイグル人やチベット人などの民族を含む中国で拘束されている全ての少数派への弾圧や監禁、虐待を今すぐ中止し、少数派の人権を守ること。少数民族の持つ固有の言語や文化、歴史を保持すること。再教育機関と称する大規模な強制収容所に収容されている全ての人を今すぐ開放すること。強制臓器収奪をやめること。そして、先ほどの丁楽斌(ディン・ラビン)さんの父親への迫害を即時に停止し、無条件の釈放を行なうこと。

皮肉にも中国の古典、易経に「積善の家には余慶あり、積不全の家には余殃あり」との言葉がある。今、中国は分水嶺に立っている。歴史上類を見ない人類史上最悪のジェノサイドを続けて国を亡ぼすのか、あるいは、国連の常任理事国として、人権を尊重し誰からも尊敬される立派な国になるのか。日出国よりここに忠告する。

令和5年9月5日

中華人民共和国 習近平 国家主席 殿

SMGネットワーク臓器移植を考える全国地方議員の会

  丸山治章 笠間昇 水島誠司

SMGネットワーク臓器移植を考える会 事務局長 根本敬夫

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現場状況: 笠間のぼる元綾瀬市議会議員のYouTube上の録画