ドキュメンタリーが暴く権力下の虐殺
山口県岩国市での勉強会の様子(明慧ネットより転載)
2024年11月28日と29日に岩国市と福岡市で「中国臓器移植問題の勉強会」が開催された。
勉強会の一環として、2024年にリリースされた『国家の臓器』(76分)が上映され、その後、カナダの国際人権弁護士で臓器収奪問題の一人者であるデービッド・マタス氏による「ドキュメンタリーが暴く権力下の虐殺」と題する講演、質疑応答が行われた。
「国家の臓器」
『国家の臓器』は、臓器収奪に関する最新ドキュメンタリー。2025年にはニューヨーク・ベスト監督賞を受賞し注目されている作品だ(中国語関連記事)。レイモンド・チャン(章勇進)監督は、「人狩り」Human Harvest(2014年)の共同監督としてピーボディ賞を受賞している。「国家の臓器」は「人狩り」をさらに掘り下げ、心に深く訴える作品としてまとめられている。
2人の無実の若者が中国の警察によって強制失踪する。残された家族は絶望の中で真実を求めて20年にわたり彼らを探し続ける。家族へのインタビューと並行して、国家による陰惨な犯罪が明かされていく。
また、中国本土での法輪功の広がりに対して、中国共産党の江沢民書記が深い嫉妬を抱き、その嫉妬が法輪功修煉者を標的にした臓器収奪に至るまでの経緯も深く検証している。
2024年に米国下院で可決された「法輪功保護法」(H.R. 4132)など、最近の進展に伴うタイムリーなドキュメンタリーであるだけでなく、この衝撃的な問題を理解する上で欠かせない作品だ。(日本語字幕付きトレイラー)
「ドキュメンタリーが暴く権力下の虐殺」
上映後のマタス弁護士のトークでは、映画という形式を用いて、臓器収奪の事実に対する認識がいかに高められ、行動を呼びかけることができるかを一つひとつのドキュメンタリーを挙げながら説明していった。

2つの都市での勉強会
28日の山口県岩国市での勉強会は岩国市議会の石本崇議員、29日の福岡市はSMG(Stop Medical Genocide)ネットワークの主催によるものだった。
石本市議は当地に上海電力によるメガソーラー施設が建設されていることに危機を感じ、勉強会を定期的に開いている。そのため、観客の意識も高く、ショッキングなおぞましい事実を真摯に受け止めている様子が伺えられた。
岩国の勉強会に参加した参政党国政改革委員 山崎珠江氏は、次のように語った。
「これほど詳細で証言に満ちた情報をやっと知ることができました。以前は大まかな状況を聞いたことがあるだけでしたが、今はこれらの深刻な事実が私の心に深く響きました。視聴後、言葉を失い、これは非常に非人道的な行為だと強く感じました」
参政党国政改革委員 山崎珠江氏 (大紀元より転載)
福岡での勉強会では、定期刊行誌Fornetを編集出版している松本安朗氏の挨拶の後に上映が行われた。(Fornetに掲載されたマタス弁護士のインタビュー記事)
上映後の質疑応答では、何かを表現したいけれど、質問がうまくまとまらない様子も見受けられ、衝撃の大きさが感じられた。法輪功が迫害を受けていることを初めて知ったという人も多く、迫害の事実を広く伝えることの重要性を認識したという感想が寄せられた。
「これだけ最大の人権侵害であるのに、今まで全く知らずに生きてきたということです。今も拘束されて迫害を受けている方が一日でも解放されることを願っています。中国国内で止めるために動かなければ。外からでも、日本、その他から働きかけていきたいです。」(20代 女性)
福岡の勉強会に参加した川井正彦氏は、次のように語った。
「法輪功への迫害は人道的な問題であり、人の尊厳の問題です。少なくとも学習者の人たちには何の罪もないし、政治に関与しているわけでもなく、自分の健康や社会が良くなることを願っている人たちが弾圧されています。この認識が日本ではあまり浸透していません。」
川井正彦氏 (明慧ネットより転載)
勉強会当日の配布資料「中国の臓器移植問題に関連する世界・日本の主な動き」はこちらへ(PDF8ページ)。
G7+7か国に提出するための請願書
参席者は、2024年にグローバルで始められたG7諸国と他7か国の首脳に提出する請願書に積極的に署名した。
この請願書の発起人は、「強制臓器摘出に反対する医師団」(DAFOH)と「中国での臓器移植停止ETAC国際ネットワーク」。
2012年から2018年にかけて、DAFOHはグローバルの署名活動を展開し、300万人以上の署名を国連人権理事会に提出してきたが、国連からの動きは全くなく、2018年6月に署名活動の停止を発表した(英語記事)。今回は、法律家、研究者、倫理学者、医療専門家、調査者、人権擁護者がグローバルに連携するETAC国際ネットワークとの共同で、毎年6月に行われるG7サミットに向けて署名を集める。
請願書は 臓器収奪を非難する共同宣言の発表と、その即刻停止を求め、下記を含む政府間行動計画を実施することを求めている。1)市民が臓器収奪に加担することがないよう情報を提供し市民を保護する措置を取る。2)中国での臓器収奪が停止するまで移植関連の中国との交流を一切停止する。3)この問題に関する公聴会を毎年国会で開き年次報告書を作成する。4)「ジェノサイド条約」の規定に反する行為の説明責任を明らかにするための調査を始める。
署名者のプライバシーを厳守するため、メアドも住所も求めていない。オンラインでは名前と在住する国名と市を書き込むだけ。紙面版の保管にも各国で厳重な管理が課されている。
2024年12月10日の世界人権デーに向けてのグローバル集計によると、過去7ヶ月で5万1千人が署名している。
日本語のオンラインサイトはこちら。臓器収奪の解説ビデオもあり、臓器収奪について、わかり易く説明されている。
(参照:「中国共産党による臓器収奪制止を」G7首脳あてのグローバル請願はじまる」)
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